2026年6月20日|産廃 収集運搬許可について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
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産廃収集運搬許可の費用を徹底解説|自分で申請と行政書士依頼を比較

堀内 誠司 / 更新:2026-06-19
産廃収集運搬許可の費用を徹底解説|自分で申請と行政書士依頼を比較
「産廃の収集運搬許可って、結局いくらかかるの?」——窓口で何度も受けてきた質問です。先に結論を言うと、申請手数料は全国一律81,000円。これに講習会の受講料や書類取得費、行政書士に頼むなら報酬が乗ります。

つまり、自分でやれば10万円台前半、行政書士に任せれば20万円前後が一つの目安です。ここがブレるのは報酬と自治体数のせい。

この記事では、取得・更新・変更・廃止まで費用が発生する場面を時系列で整理し、個人・法人・複数自治体のケース別に金額を出します。私が10年以上、複数の都道府県で申請を代行してきた現場感も交えて書きます。

産廃収集運搬許可の費用が発生する場面の全体像

産業廃棄物収集運搬業許可(積替え保管なし・あり)について【埼玉県で産廃許可】
産業廃棄物収集運搬業許可(積替え保管なし・あり)について【埼玉県で産廃許可】

費用は「取得したとき一回きり」ではありません。許可は有効期限があり、会社の住所や役員が変われば届出や変更許可が必要になります。ここを見落とすと総額が膨らむ。

まずは、いつ・いくら出ていくのかを俯瞰しておきます。法定の申請手数料は全国一律です。

取得時・更新時・変更時・廃止時の費用を時系列で整理

産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請手数料は、都道府県知事許可ごとに81,000円です。更新は積替え保管を除く場合42,000円、変更許可は71,000円。廃止届の手数料はかかりません。

場面ごとの申請手数料(積替え保管なし・1自治体あたり)
金額は全国一律の法定手数料。代行報酬や実費は別途。
場面手数料発生のタイミング
新規許可81,000円事業を始めるとき
更新許可42,000円有効期限が来る前(おおむね5年ごと)
変更許可71,000円取扱品目を増やすなど許可内容を変えるとき
変更届・廃止届手数料なし役員・住所変更や事業をやめるとき

新規許可と更新許可・変更許可の手数料の違い

新規の81,000円に対し、更新は42,000円と約半額。一度許可を取った実績があるぶん、更新は安く設定されています。

ただし更新で積替え保管を含む場合は73,000円に上がります。変更許可は71,000円。「届」で済むのか「許可」が要るのかで、手数料が0円か71,000円かに分かれる点は注意です。

普通産廃と特別管理産廃で異なる費用

特別管理産業廃棄物(廃油や感染性廃棄物など)の収集運搬業も、新規許可申請手数料は81,000円で普通産廃と同額です。

差が出るのは手数料そのものより、講習会の種類と要件。特別管理は別カテゴリの講習修了が求められるため、受講料や日数がかさみます。取扱品目を欲張ると、その分コストも増える。

自分で申請する場合にかかる費用の内訳

自分でやる最大のメリットは報酬がかからないこと。ただし手数料以外に細かい実費が積み上がります。ここを甘く見ると「思ったより高かった」となる。

自分で申請する場合にかかる費用の内訳

実際に窓口を回ると、印紙代だけでは終わりません。順に分解します。

申請手数料(収入印紙代)

新規なら81,000円。これは多くの自治体で収入証紙や納付書での支払いになります。1自治体あたりの金額なので、複数県にまたがるならその数だけ掛かります。

講習会の受講料・テキスト代・交通費の実費

許可申請には公益財団法人の講習会修了が要件です。ある申請案内では、新規講習の受講費用は通常申込31,000円、Web申込30,500円と提示されています。

これは公式の全国共通料金ではなく案内元の提示額ですが、おおむねこの水準です。会場まで遠ければ交通費・宿泊費も自腹。地方の方ほどここが重い。

住民票・登記事項証明書など書類取得の実費

前述のサムライ法務事務所の案内では、書類取得費用の例として次のような金額が挙げられています。役員が多いほど住民票などの枚数が増える点に注意。

添付書類の取得費用の例
自治体・取得方法で変動するため全国一律の公式値ではありません。
書類費用の例
納税証明書1,200円
住民票の写し300円
登記されていないことの証明書300円
履歴事項全部証明書600円

郵送費・移動交通費など見落としやすい隠れコスト

正直、ここが一番ナメられます。書類を取りに役所を何度も往復する交通費、申請窓口への移動、補正で再提出する郵送費。チリも積もればで数千円〜1万円超になることも。

自分の人件費(後述)を別にしても、実費だけで新規はおよそ11万〜12万円台に着地する、というのが私の感覚です。

行政書士に依頼した場合の報酬相場と比較

代行報酬は法定費用ではなく、事務所ごとに自由に決められます。だから相場にばらつきが出る。安ければいいわけでもなく、見極めが要ります。

行政書士に依頼した場合の報酬相場と比較

公開されている事務所価格を並べて、目安をつかみましょう。

報酬の平均額と地域・事務所規模による相場のばらつき

各事務所のサイトを見ると、新規の代行報酬例として80,000円、88,000円、110,000円といった価格が掲載されています。これは相場例であって公定価格ではありません。

行政書士の代行報酬例(新規・税込目安)
事務所が公開している価格例。手数料81,000円は別途。
事務所報酬例
朝日中央綜合事務所80,000円
kyoka-sanpai(大阪)88,000円
sanpai-web110,000円

報酬に手数料81,000円を足すと、新規の総額はおおむね16万〜19万円台。都市部の大手ほど高め、個人事務所はやや抑えめという傾向は実感としてあります。

積替え保管ありの場合の追加報酬と要件

積替え保管を設けると要件が一気に増えます。保管場所の図面、面積計算、近隣への配慮など書類が厚くなる。

前述のとおり更新手数料も42,000円から73,000円へ上がり、代行報酬も上乗せされるのが通常です。保管が本当に要るのか、先に事業計画と照らすことを勧めます。

見積もりの見極め方と相見積もりの取り方

見積もりを取るとき、私が読者にお願いしたいのは「総額と内訳を分けて出してもらう」ことです。報酬・手数料・実費が混ざった一括表示だと比較になりません。

相見積もりは2〜3社で十分。安さだけでなく、補正対応や追加費用の有無を確認してください。極端に安い見積もりは、後から積替え分や複数自治体分が別請求というパターンがある。

自分で申請するか行政書士に依頼するかの判断基準

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これは費用だけで決める話ではありません。書類作成の手間と、あなたの時間の価値を金額に換算して比べるのが正解です。

私の立場を先に言うと、1自治体・普通産廃・積替えなしなら自分でも十分やれます。複数県や積替えありなら依頼した方が結果的に安い。

書類作成の手間と時間をどう考えるか

申請書一式は、車両情報、事業計画、財務関係、添付書類とそれなりのボリュームです。初めての人が補正なしで一発で通すのは正直難しい。

補正が入ると窓口を再訪し、審査がやり直しに近くなることもあります。書類仕事が苦にならない人なら挑戦の価値あり。

申請する都道府県と会社所在地の関係

よく聞かれます。「申請先が会社から遠いと不利ですか?」答えは、許可の可否には関係ありません。

産廃の許可は、積み込み場所と積み下ろし場所が複数の都道府県にまたがるなら、それぞれの県で申請が必要です。つまり所在地ではなく「どこで積んで、どこで降ろすか」で申請先が決まる。手数料は自治体数ぶん増えます。

時間コストを金額換算したトータルコスト比較

自分で申請すれば報酬の8万〜11万円は浮きます。ただ、書類作成・役所往復・講習で実働20〜30時間は見ておきたい。時給2,000円換算で4万〜6万円分の時間です。

自分で申請 vs 行政書士依頼(新規1自治体・概算)
報酬・講習費・実費は案内元の例にもとづく目安。手数料81,000円は共通。
項目自分で申請行政書士に依頼
申請手数料81,000円81,000円
講習会受講料約31,000円約31,000円
書類取得・実費数千〜1万円台数千〜1万円台
代行報酬0円80,000〜110,000円
あなたの作業時間20〜30時間ほぼ不要
金額合計の目安約12万円前後約16万〜19万円台

モデルケース別の費用シミュレーション

抽象論だと刺さらないので、具体的に三つ並べます。役員数や自治体数で総額がどう動くかが見えるはずです。

モデルケース別の費用シミュレーション

いずれも普通産廃・積替えなし・行政書士依頼を前提にしています。

個人事業として申請する場合の合計費用

個人事業主は登記事項証明書が不要なぶん、書類取得は住民票や登記されていないことの証明書が中心です。役員という概念がないので添付書類は少なめ。

手数料81,000円+講習約31,000円+実費数千円で、自分でやれば約11万〜12万円。これが個人の最小ラインです。

法人として申請する場合の合計費用

法人は履歴事項全部証明書600円に加え、役員全員の住民票や登記されていないことの証明書が要ります。取締役が3名なら、その人数ぶん書類代が増える。

法人の自力申請でおおむね12万〜13万円台。役員が多いほど書類取得費が積み上がります。

複数自治体に同時申請する場合と割引の活用

自治体数別の手数料合計(新規・積替えなし)
手数料は1自治体81,000円×自治体数。代行報酬・実費は別途。
申請先手数料合計
東京都のみ81,000円
東京都+埼玉県162,000円
東京都+埼玉県+神奈川県243,000円
東京都+埼玉県+神奈川県+千葉県324,000円

手数料は自治体数に比例して増えますが、代行報酬は事務所によって2件目以降を割引する例があります。複数県をまとめて依頼するなら、この割引の有無を必ず確認してください。

費用を抑えるための実践的な節約テクニック

手数料81,000円は法定なので値切れません。削れるのは報酬と実費、そして時間です。現場で効いた方法を挙げます。

費用を抑えるための実践的な節約テクニック

複数自治体同時申請の割引を使う

前述のとおり、2件目以降の報酬を割り引く事務所があります。隣接県でほぼ同内容の申請なら、1社にまとめると報酬の重複が省けて効率的です。

自社作成と一部外注を組み合わせる

私が個人的に勧めるのは、書類収集や記入は自社、難所だけ専門家に確認、という併用です。事業計画や積替え図面など落ちやすい部分だけ見てもらえば、報酬は抑えつつ補正リスクを下げられる。

フルパック依頼が必ずしも正解ではありません。手間を惜しまない会社ほど、この折衷案が効きます。

支払い時の注意点と資金繰りのリスク

ここは慎重に。申請手数料は、不許可になっても返還されません。81,000円は審査を受ける対価であって、許可の対価ではないからです。

だから欠格要件のチェックと書類の精度が、そのままお金を守ることになる。準備が甘いまま出すのが一番もったいない。

許可取得後にかかる費用と費用対効果

産業廃棄物収取運搬許可申請の必要書類とは?
産業廃棄物収取運搬許可申請の必要書類とは?

取って終わりではありません。更新・変更の手数料に加え、車両表示や帳簿といった地味なランニングコストが続きます。

とはいえ、許可があるから受けられる仕事の幅を考えれば、回収は十分見込めます。

許可更新・登録事項変更の費用

許可はおおむね5年ごとの更新で、更新手数料は積替えなしで42,000円(積替えありは73,000円)。役員や住所の変更は変更届で対応でき、手数料はかかりません。

一方、取扱品目を増やすような中身の変更は変更許可となり71,000円。届と許可の線引きを誤らないことが、無駄な出費を防ぎます。

車両表示・帳簿管理など継続的なランニングコスト

許可後は、運搬車両への表示(会社名・許可番号など)や、産業廃棄物の運搬実績を記録する帳簿管理が求められます。

金額自体は大きくありませんが、表示シールの作成や記録の手間が継続的に発生します。怠ると行政指導の対象になり得る点が、ある意味で一番のコストです。

許可取得で増える受注・売上との投資回収の考え方

新規総額が仮に18万円だとして、許可がないと受けられない収集運搬の継続契約が1件取れれば、月の売上で回収できるケースは珍しくありません。

費用を「コスト」ではなく「受注の入場料」と捉えると判断しやすい。元請けとの取引条件に許可が必須、という現場は今も多い。

産廃収集運搬許可の費用に関するよくある質問

窓口や相談でよく出る、費用まわりの疑問をまとめました。

産廃収集運搬許可の費用に関するよくある質問

よくある質問

産廃の収集運搬許可の費用とは、結局何にかかるお金ですか?
大きく三つです。都道府県への申請手数料(新規は全国一律81,000円)、講習会の受講料(案内例で約31,000円)、行政書士に頼む場合の代行報酬(例として8万〜11万円)。これに住民票などの書類取得実費が加わります。
自分で申請すると総額いくらになりますか?
普通産廃・積替えなし・1自治体なら、手数料81,000円+講習約31,000円+書類実費数千円で、おおむね11万〜12万円が目安です。役員が多い法人や複数自治体だと増えます。
許可申請はどう始めればいいですか?
まず申請先の自治体を確定します。所在地ではなく、積み込み・積み下ろしを行う都道府県ごとに許可が必要です。次に講習会を受講し、住民票や登記事項証明書などの添付書類を集めて申請書を作成します。
不許可になったら手数料は返ってきますか?
返ってきません。81,000円は審査を受けるための費用で、許可の可否にかかわらず返還されません。だからこそ事前の要件確認が重要です。
欠格要件に該当した場合の費用リスクは?
欠格要件(過去の処分歴など)に該当すると許可は下りず、納めた手数料も戻りません。再申請には改めて81,000円が必要になるため、申請前に役員全員の該当有無を必ず確認してください。
電子申請・オンライン申請で費用や手間は変わりますか?
講習会のWeb申込が通常申込よりわずかに安い案内(30,500円)がある一方、申請手数料そのものは方式で変わりません。自治体ごとに運用が異なるため、オンライン対応の可否は申請先の最新案内で確認してください。

最後に一言。費用で迷ったら、まず申請先が何自治体になるかを確定させてください。手数料はそこで決まります。そこから報酬と実費を足せば、あなたの総額が見えてきます。

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堀内 誠司

行政書士(産業廃棄物収集運搬許可申請を専門に扱う) ・ 複数都道府県での申請実務経験あり
産廃許可申請サポート歴10年以上

行政書士として産廃関連の許可申請を10年以上サポートしてきた経験をもとに、制度の複雑さをできるだけ平易な言葉で解説することを心がけています。実際の申請窓口や審査のやりとりで得た一次情報を軸に書いています。

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